日本の世界遺産「石見銀山」を巡る旅 2013年9月

石見銀山遺跡とその文化的景観 産業遺産・2007年登録

石見銀山遺跡は
・銀山遺跡
・銀山経営を支えた鉱山町
・銀の積出港
・銀を運んだ街道
・中世の山城
などから構成される
「アジアで唯一の産業世界遺産」
となっていますが、
主だった建造物が存在せず、広範囲に点在しているため、
他の世界遺産に比べると一見してわかりづらい世界遺産になっています


「石見銀山」散策の起点
世界遺産センター
車はここに駐めてバスで向かいます

台風接近の大雨の中
「大久保間歩一般公開限定ツアー」に向かいます
大雨警報が出ると催行中止ですが何とか大丈夫です

バスの中で注意事項を話す「石見銀山ガイドの会」のガイドさん
基本的に3~11月の金土日祝の1日4回予約制で受付です

世界遺産センターから10分ほどバスに乗って駐車場からは徒歩で向かいます
世界遺産に地域に入ると道路は未舗装になります

歩き始めて5分ほどで番所跡に到着
昔は周囲に柵が張り巡らされ出入りの人はもちろん、
持ち込まれる食料品などにも税金がかけられていたそうです



内部未公開の金生坑に到着
この後訪れる大久保間歩の水抜きや搬出に使われていました

金生坑から大久保間歩へは急な山道を登ります
駐車場で杖を借りるのをお忘れ無く

大久保間歩の対岸に到着
ここで長靴とヘルメットを装着し懐中電灯を持って出発です

大久保間歩坑道の入口
通常は施錠されています

保安員さんに続いて入坑です
大雨のため内部から水が流れ出し既に20cmほど水没しています

大久保間歩入坑直後の様子
天井から流れ落ちる雨と極度の湿気でレンズがすぐに曇ります



大久保間歩内部の様子
基本的には真っ暗です



サザエの貝殻に油を入れ手で掘り進んだとは思えない規模の坑道です

大久保間歩から見た釜屋間歩方面
川のように見えるのは登山道です
大雨のためこの先は危険とのことで引き返しました




翌日は一般公開されている龍源寺間歩へ
やはり大雨です

こちらは通常照明されており懐中電灯は必要ありません


足元も舗装されているので雨でも長靴は不要です

内部は一方通行のため、途中からトンネルを通って山の裏側へ抜けます
坑道よりトンネルのほうが長いのが残念です


清水谷精錬所跡

明治になってから建築された比較的新しい施設

銀の産出量が少なく品質も悪かったため
わずか1年半しか使用されませんでした

遠くから見ても非常に大規模な施設です



龍源寺間歩出口近くにある佐毘売山(さひめやま)神社
精錬の神・金山彦命(かなやまひこのかみ)が祀られています

長い急な石段を登ってゆきます
かつてはこの境内を通って鉱山の集落へ向かっていました



五百羅漢を安置する羅漢寺
川と道を隔てた本堂で入場券を購入し見学します


銀山支配の中心地大森町の街並み
一本の道沿いに赤い岩見瓦の古い建物が並びます

旧大森区裁判所
現在は街並み交流センターとして使われています


大森町の入口に大きく構える旧大森代官所跡
江戸幕府が石見銀山を天領としたときに設けられました
この建物は代官所では無く旧邇摩郡役所
現在は石見銀山資料館として使われています

郵便局
建物は新しいですが景観にマッチしいい風情を醸し出しています

街並みの途中にある西性寺
「左官の神様」と尊敬された松浦栄吉の鏝絵「鳳凰」があります


国の重要文化財に指定されている熊谷家住宅
銀山役人として使えた商家で五つの蔵が取り囲む広い住宅です


石見銀山の隠れた名物「丁銀パン」
石見銀を用いて鋳造された丁銀をかたどったもの
中身はお餅と餡が挟まれています
大森町中程の中村製パン所で購入できます





 

世界遺産の温泉街「温泉津(ゆのつ)温泉」にある二つの外湯
薬師湯と元湯
左奥のグレーの建物が大正時代に建てられた本館で今はカフェとして営業
日本温泉学会オール5の温泉です
もちろんこの温泉津温泉も世界遺産です


温泉街の街並み
左右に曲がった道並みや昔ながらの風情が残っています

龍御膳(たつのごぜん)神社
毎週土曜の夜には境内で「石見夜神楽」が奉納されています


今回2泊お世話になった「のがわや旅館」
素朴な宿ですがお魚の鮮度が抜群です





温泉津の近く、銀の搬出港として栄えた沖泊
今ではその面影も無くひっそりとしています
当時は左右の半島の上に城が建ち堅固な防御機能を備えていました
石見銀山からここまでの9km程の街道も世界遺産に登録されています

航海安全の守り神恵比寿神社
1526年創建と言われており、現在の本堂も16世紀のもので島根県でも珍しい中世の建物です



銀山開発当初に使われていたもう一つの銀の積出港「鞆ヶ浦」
現在は友港という漁港になっています

鞆ヶ浦にある鵜島
橋で繋がっており毛利が宮島から運んだ厳島神社が祀られています
あいにく橋が修復中で渡ることができませんでした

石見銀山世界遺産センターのサテライト施設「鞆館」
平成24年4月にオープンした新しい施設


中は当時の住宅を復元し、見学できるようになっています
当時のトイレも復元されていますが使えないので、綺麗なトイレも完備されています

当時最短距離で日本海に出られることから整備された鞆ヶ浦道
時代から取り残された感じで当時の面影を残しています






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