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沖縄の世界遺産「西表島」を巡る旅 2019年4月

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『西表島』 独自の生態系を守る、島の9割を占める原生林  自然遺産・2021年登録  「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」として登録された 。 屋久島・白神山地・知床・小笠原諸島に次ぐ日本で5番目の世界自然遺産。 2県4島5か所に分かれて広がる42,698ヘクタールもの亜熱帯の森 世界遺産に登録されたことで観光地開発での環境破壊が危惧される 独自の進化を遂げた動植物を守るためにも 観光客のコントロールや具体的な保護政策が必要 世界遺産登録前の2019年4月に訪問したときの情報です。 仲間川のマングローブ原生林 日本のマングローブ林の25%が生育する 西表島・仲間川流域は国の天然記念物にも指定されています 17.5kmの短い川に 158haもの林が広がります マングローブ原生林に行くには「マングローブクルーズ」が手軽で便利 石垣島からの高速船が発着する 大原港から出航するので便利 事前予約はできません 大原港の「ショップじゅごん」でチケット購入です 仲間川のマングローブ原生林 出港するとすぐに仲間川の河口に 海と見間違うほどの幅 満潮時には「サキシマスオウノキ見学コース」が運航されます 上流にある日本最大のサキシマスオウノキまで マングローブ原生林の中を船に乗って向かいます 河口はまるで海のようですが すぐに両側マングローブに覆われた川になります 川の両側に鬱蒼と茂るマングローブ 駆け足で説明を聞きながら上流に向かいます 「マヤブシキ」 西表島東部にしか生息していない 珍しい植物 3.1mの板根を持つ樹高18m・推定樹齢400年のサキシマスオウノキ 奄美大島・沖縄本島・石垣島・西表島に生育するアオギリ科の常緑高木 マングローブの仲間です (マングローブは木の名前ではなく、潮間帯・汽水域に育つ樹木の総称です) サキシマスオウノキに向かうには船を下りて歩きます 歩きづらいのは下船する桟橋だけ あとは平坦な道を数分歩くと到着 代表的なマングローブ「オヒルギ」 満潮時はマングローブの最大の特徴である 「根」が観察出来ません 「膝根」(しっこん) オヒルギは呼吸をするために 地中の根が地表に盛り上がる (西表島・大見謝ロードパークにて) 「仲間川マングローブクルーズ」 詳細は こちら のホームページから 予約不要ですので当日現地集合です

広島の世界遺産「原爆ドーム」と「厳島神社」を巡る旅 2019年9月

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  『原爆ドーム』と『厳島神社』 原爆で破壊された「負の世界遺産」と 海上に建つ社殿と大鳥居  文化遺産・1996年登録  広島県内で1996年に登録された2つの世界遺産。 第二次世界大戦で投下された原爆の爆心地近くに建つ「原爆ドーム」は、 破壊された姿のまま保存されている「負の世界遺産」。 古くから島そのものが神として信仰されてきた「厳島」に建つ「厳島神社」は、 大鳥居以外にも海上に建つ社殿など謎多き建物です。 原爆ドーム 1915年(大正4年) 「広島県物産陳列館」 としてオープン 1933年(昭和8年)に 「広島県産業奨励館」 に改称 1945年(昭和20年) 8月6日 午前8時45分 原爆ドームの南東 約160メートル 上空約600メートルで 原子爆弾が炸裂しました 爆心地には 碑が建っています 大手町の島内科医院 破壊された状態で 保存展示されている 修復するよりも難しい 核兵器の廃絶と 恒久平和を訴える シンボルとなっています 厳島神社 「神を生き祀る島」から 「厳島」(いつくしま)と呼ばれ 島全体が信仰の対象 島全体がご神体のため 島を傷つけないために 海上に建設された 「厳島神社」 日本三景 「安芸の宮島」 としても有名です 海に浮かぶ 大鳥居が有名ですが 残念ながら修復工事中 よく見ると なんとなく 鳥居の形がわかります 祓殿と平舞台 その後ろには 本殿・拝殿からなる 御本社がある 社殿を繋ぐ回廊 満潮時でも 板が浮き上がらないよう 隙間が設けてある 毎年神能が行われる 能舞台も海上にある 天皇の勅使しか 使うことができない 反橋(そりばし) 現在は出口だが もともとは こちらが正面入口だった 手前の川で身を清めて 参拝していた 「ひろしま世界遺産航路」 ふたつの世界遺産を 最短時間で結ぶ航路 値段が張りますが 雰囲気を味わうには最適 潮位により欠航があるので注意 世界遺産を巡る旅 ~写真で振り返る今までに訪れた世界遺産~TOPページへ

オーストラリアの世界遺産「モスマン渓谷」を巡る旅 2018年5月

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『モスマン渓谷』 世界遺産デインツリー国立公園最南端に位置する 古代の熱帯雨林で気軽に森林浴が出来る場所  自然遺産・1988年登録 オーストラリア・クイーンズランド州北部に広がる 世界遺産「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」の一部。 先住民アボリジニのクク・ヤランジ族の所有する広大な熱帯雨林へは、 ビジターセンターから専用のシャトルバスでしか入ることができない。 ボードウォークが整備されているので、 足元が汚れることも虫などが寄りつくこともなく、 気軽に散策が楽しめる。 モスマン・ゴージ・センター モスマン渓谷への入口にある ビジターセンター ここでシャトルバスのチケットを購入し 時間まで待たなくてはなりません ビジターセンターの隣では クク・ヤランジ族の伝統的な悪霊を取り払う 煙の儀式が行われています 岩や粘土から採取され 踊りや儀式に使われた 「オーカー」と呼ばれる染料や ボディーペイントの色素を落とす 「ソープリーフ」の実演を 見ることが出来る シャトルバス 15分毎に来るシャトルバスに乗って5分で モスマン渓谷の入口に到着です アボリジニの森を守るため 入場手段はシャトルバスのみです

長崎の世界遺産「潜伏キリシタン関連遺産」を巡る旅 2018年9月

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『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』 禁教時代に密かに信仰を継続した潜伏キリシタンの伝統と 離島のキリシタン集落の終焉  文化遺産・2018年登録  江戸時代に信仰を禁じられたキリスト教徒。 表向きは仏教徒として一般社会と共生しながら信仰を続けてきた「潜伏キリシタン」。 また、信仰を継続するために離島に移住したキリシタン集落。 禁教時代の独自の発展と弾圧、解禁後独自に発展した歴史の流れを体感できます。 今回は世界遺産登録直後に五島列島の3ヶ所の世界遺産と長崎の大浦天主堂を巡りました。 教科書やガイドブックなどで知っていたつもりのキリシタンの歴史。 いざ現地に行ってみて「潜伏キリシタン」と「隠れキリシタン」が別だと知り、 禁教令の下、隠れて信仰し迫害を受けた歴史を目の当たりにしました。 世界遺産に登録され、教会を巡るツアーが充実したので、是非訪問してみて下さい。 頭ヶ島天主堂 「頭ヶ島の集落」 病人の療養地であった 頭ヶ島(かしらがしま)に 仏教徒に扮して 入植したのが始まり 潜伏キリシタンが増えた この集落にも キリシタン弾圧 「五島崩れ」が起き 一時島民が全員避難した 禁教令が解かれた後に 徐々に島民が戻り 木造の教会が建てられた後 1919年に 珍しい石造りの 教会が建てられた 上五島出身の建築家 鉄川与助の設計で 目の前にあるロクロ島から 切り出された砂岩は 番号を振って 島民自らが船で運んだ 厚さ30cmの石が 重厚感を醸し出し どこにも無い 独特の雰囲気の教会 教会内部は撮影禁止 船底のような折り上げ天井に 至るところに 椿の模様があしらわれ 「花の御堂」と 呼ばれている 集落の端にあるキリシタン墓地 現在は16戸の小さな集落だが 過去の弾圧による殉職者も ここに眠っているため 集落の割りに墓地が広い 頭ヶ島の集落へのアクセスは シャトルバスのみ 現在は使われていない 上五島空港が インフォメーションセンター となっており ここから定期的に シャトルバスが発着している